研究実績

子宮底部横切開法の確立

前置癒着胎盤及び広範な前壁付着を伴う前置胎盤に対し、出血をコントロールしながら、目視下での胎盤剥離が可能な帝王切開法を確立しました。妊産婦死亡の原因となる前置癒着胎盤に対する画期的な手術法として、国内外から高い評価を受けています。

1.
第17回日本産婦人科・新生児血液学会学術講演会 『前置癒着胎盤及び広範な前壁付着を伴う前置胎盤に対する新たな帝切法:子宮底部横切開法の安全性と有用性』
2.
第33回産婦人科手術学会学術講演会『50症例の経験から「子宮底部横切開による帝切法」の有用性と問題点を考える―前置癒着胎盤に対する安全な手術法の確立を目指して―』
3.
XXII European Congress PERINATAL MEDICINE, Usefulness of the Transverse Uterine Fundal Incision for Placenta Previa, Granada, May 26-29, 2010
4.
Kotsuji F, Nishijima K, Kurokawa T, Yoshida Y, Sekiya T, Banzai M, MinakamiH, Udagawa Y.
Transverse uterine fundal incision for placenta praevia with accreta involving the entire anterior uterine wall: A case series. BJOG. in press

超低出生体重児の消化管成熟に向けた治療戦略 -肺サーファクタントと胎脂を用いた動物実験-

胎児が嚥下する羊水と新生児が摂取する母乳の両者に“分子集合体ミセル”が存在するという共通点に着目し、『羊水中に存在するミセル分子は、胎児腸管に移行し、腸管上皮の成熟保護を促す』という仮説を立てて、検証を行いました。妊娠末期ヒト羊水中のミセルと同様の構造を持つSTAミセル溶液を妊娠ウサギの羊水腔内に持続注入しました。ミセル溶液の投与により、ウサギ胎仔小腸は形態的にも機能的にも変化しました。さらに、STAミセル溶液がアポトーシスの抑制を介して壊死性腸炎に対する予防効果を示すことを組織学的に証明しました。本研究を進めることにより、超低出生体重児の未熟な消化管に負荷をかけない経腸栄養剤の開発、さらには早産児の予後改善に繋がる可能性があります。

1.
Nishijima K, Shukunami K, Inoue S, Kotsuji F. Management for neonatal aspiration syndrome caused by vernix caseosa. Fetal Diagn Ther. 20:194-6, 2005.
2.
Nishijima K, Shukunami K, Kotsuji F. Probiotics affects vaginal flora in pregnant women, suggesting the possibility of preventing preterm labor. J Clin Gastroenterol. 39:447-8, 2005.
3.
Nishijima K, Shukunami K, Tsukahara H, Orisaka M, Miura J, Kotsuji F. Micelles of pulmonary surfactant in human amniotic fluid at term. Pediatr Res. 60:196-9, 2006.
4.
Nishijima K, Shukunami K, Yoshinari H, Takahashi J, Maeda H, Takagi H, Kotsuji F. Interactions among pulmonary surfactant, vernix caseosa, and intestinal enterocytes: Intra-amniotic administration of fluorescently liposomes to pregnant rabbit. Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol. 2012;303:L208-14
5.
特許取得:腸管機能亢進剤とこれを用いた壊死性腸炎の治療または予防方法(特許第4378531号).出願番号:JPA 2005-219695.認証日:2009年8月
6.
第57回日本産科婦人科学会学術講演会に於いて優秀演題賞を受賞した。「肺サーファクタントはウサギ胎仔小腸上皮を成熟させる~肺-消化管間のinteractionの解明に向けて~」(2005年4月)。
7.
第64回日本産科婦人科学会学術講演会に於いて優秀演題賞を受賞した。「超低出生体重児の消化管成熟に向けた治療戦略:肺サーファクタントと胎脂を用いた動物実験」(2012年4月)。
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